リオ五輪代表の元競泳選手・今井月さんが2025年春にTBSへ入社。ADとして番組制作に携わり、インタビュアーとしての活躍も期待されています。水泳での経験を新たな舞台でどう生かすのか──注目のキャリア転換を追います。
元五輪選手
TBS入社
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なぜ今井月さんはTBSに入社したのか?
2025年春、元競泳五輪代表の今井月さんがTBSに入社するというニュースが大きな注目を集めました。リオ五輪での活躍以降、数々の国際大会で結果を残してきた彼女は、2024年のパリ五輪代表選考で落選し、現役を引退。その後、選んだ次のステージがメディア業界、TBSでの新卒入社という大胆な転身でした。
入社後はアナウンサーではなく、番組制作部門に所属予定。報道やバラエティなど、多様な番組に関わる見込みです。彼女自身も「水泳で得た経験を、形を変えて生かしていきたい」と語っており、その意思は真っ直ぐで前向きです。
スポーツ界での成功に甘んじることなく、あえて“裏方”という立場から新たなキャリアに挑戦する姿は、多くの人に勇気を与えています。
入社後の業務内容は?どんな現場で働くのか?
今井さんはアシスタントディレクター(AD)として番組制作の現場に立つとされています。カメラの後ろで台本作成やリサーチ、ロケ準備などを担うポジションですが、その中でも特に期待されているのが「インタビュアーとしての役割」です。
彼女は競技時代、多くのメディア取材を経験し、“伝える側”の視点も理解しています。その経験を活かし、スポーツ番組で選手の本音を引き出すナビゲーターとしての役割も視野に入れているとのことです。
すでに、スポーツ関係者から「選手目線で語れる数少ない人材」として評価されており、今後の出演や取材対応にも注目が集まります。
近年、元アスリートがテレビ局で活躍するケースは増加傾向にあります。たとえば、元フィギュアスケート選手が情報番組のキャスターとして台頭したり、元陸上選手がスポーツ番組の構成に携わるなど、専門的な視点を持つ人材の需要は高まっています。今井さんのように、現場経験を持つ若手が加わることで、番組のリアリティや企画の幅が大きく広がることが期待されているのです。
なぜ彼女の経験がテレビの世界で活かされるのか?
メディア業界では、情報をわかりやすく、心に響く形で伝える力が求められます。今井さんは、長年の競技生活を通して「集中力」「精神力」「瞬時の判断力」を磨いてきました。それらは、まさに番組制作の現場でも必要とされるスキルです。
さらに、インタビューや会話の中で“共感”を呼び起こす力にも長けています。彼女は「視聴者と選手の橋渡しになりたい」と話しており、自らの経験に裏打ちされた言葉は、画面越しにも力強く届くはずです。
競技という孤独な舞台から、共同作業が求められるテレビの現場へ──その変化を楽しむ姿が印象的です。
[ 競泳人生スタート ]
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[ 高校3年でリオ五輪出場 ]
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[ 世界大会・国内大会で活躍 ]
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[ 2024年 パリ五輪代表落選 ]
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[ 競技引退を決意 ]
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[ TBS入社を選択 ]
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[ ADとして番組制作に従事 ]
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[ スポーツ経験を活かした取材・企画へ ]
今井月さんの競技実績とは?どれほどの選手だったのか?
今井さんは2016年のリオ五輪に出場した後、アジア大会やユニバーシアードでも複数のメダルを獲得。平泳ぎと個人メドレーで世界レベルの実力を証明してきました。
2023年の世界水泳では代表に返り咲き、準決勝進出。2022年のアジア大会では200m平泳ぎで銅メダルを獲得。大学時代は東洋大学に通いながらも国内大会で上位入賞を続け、まさにエリートスイマーの道を歩んできました。
彼女の競技人生は、数字では語り尽くせないほどの挑戦と葛藤に満ちており、だからこそ、彼女が語る言葉には深みと説得力があるのです。
【今井月の主要競技成績・一覧表】
大会名 | 年度 | 種目・成績 |
---|---|---|
リオデジャネイロ五輪 | 2016年 | 女子200m個人メドレー準決勝進出(15位) |
アジア大会(杭州) | 2022年 | 女子200m平泳ぎ 銅メダル |
世界水泳(福岡) | 2023年 | 女子200m平泳ぎ 準決勝9位 |
ユニバーシアード | 2019年 | 400mリレー 銀、400mメドレー 銀、個人200m 銅 |
日本選手権 | 複数年 | 女子200m平泳ぎで複数回入賞 |
今後、どのようなキャリアを描いていくのか?
今井さんは「社会とつながる情報を届けたい」と語ります。報道、バラエティ、スポーツ──分野にとらわれることなく、視聴者の心に届くコンテンツづくりを目指しています。
将来的には、自ら企画を立ち上げる立場を視野に入れ、現場での経験を一歩ずつ積み重ねていく予定です。選手目線のインタビューや、競技の舞台裏を描いた特集企画など、彼女にしかできない番組づくりも期待されています。
「伝えること」は、泳ぐこととは違うけれど、そこに懸ける熱量は変わらない。今井月の第2章は、これから本格的に幕を開けようとしています。
また、将来的には番組を越えたプロジェクトやイベント企画、スポーツ教育や若手アスリート支援など、放送の枠を超えた活動にも関心を持っていると言われています。テレビ局という場を起点に、社会とスポーツを結ぶ存在へと成長することも、彼女のキャリアの一部になるかもしれません。
【今井月のキャリア転換を読み解く比較表】
項目 | 現役時代(競泳) | TBS入社後(メディア) |
---|---|---|
活動の舞台 | 国際大会・国内大会の競技プール | 報道番組・バラエティなどの制作現場 |
求められるスキル | 体力・集中力・メンタル | 企画力・編集力・コミュニケーション力 |
成功の指標 | 記録・順位・メダル | 視聴率・影響力・番組の質 |
組織との関係性 | 自己管理中心の個人競技 | チーム制作による集団行動 |
目指す成果 | 国際的な舞台での結果 | 社会との接点を深める情報発信 |
よくある質問(FAQ)
Q1. 今井さんはアナウンサー志望ですか?
A. いいえ。制作スタッフとしてAD業務に関わる予定です。
Q2. スポーツ以外の番組にも関与するの?
A. はい。報道やバラエティ番組など、幅広く関与する見込みです。
Q3. 番組に出演することはある?
A. 基本は裏方ですが、スポーツインタビューなどで登場する可能性もあります。
Q4. 将来はプロデューサーを目指しているの?
A. 本人の発言からは明確ではありませんが、強い意欲は感じられます。
Q5. 競泳の経験は今後も活かせる?
A. スポーツ番組や取材の場で、積極的に活かされると期待されています。
今井月という「物語」は、誰の中に芽生えるのか
人はいつ、ひとつの物語を手放すのか。
今井月という名前には、長らく「競泳」というラベルが貼られていた。それは期待と重圧と、ある種の呪縛でもあったはずだ。だが彼女は、その看板を自ら外し、テレビ局という別の現場へと身を投じた。しかも表舞台ではなく、ADという裏方の道を選んだ。その選択には、凡庸な「第二の人生」では済まされない確信があるように思う。
本当に彼女が目指しているのは、勝敗でも視聴率でもないのかもしれない。むしろ、自分の人生にもう一度「意味」を与えること。その作業を、今度はメディアという別のツールで試みようとしているのではないか。
僕らは今、何かを成し遂げた者の“次のページ”に対して、あまりにも無関心だ。だが、その続きを生きる彼女の姿にこそ、社会の変化や人間の可能性が映し出されるのではないか。
あなたは、今井月の物語の続きを、どこで目撃するだろうか?