SUPER EIGHTの安田章大が手がけたサングラス『Trip』が7月7日発売。2017年の髄膜腫手術を経て、光過敏という後遺症と向き合いながらも「自分らしく生きる自由」を体現するプロダクトに込めた想いとは――。
SUPER EIGHT
安田章大とサングラス
広告の下に記事の続きがあります。ペコリ
なぜ安田章大はサングラスを「身体の一部」と語るのか?
青いレンズの奥に宿る、まっすぐで静かな視線。
SUPER EIGHTの安田章大にとって、サングラスはただの小物ではない。
それは、彼が日常を生き抜くための“不可欠な存在”だった。
2017年に脳腫瘍の一種「髄膜腫」の摘出手術を受けてからというもの、
彼は“光過敏”という後遺症と共に生きている。
日差しの強い日も、撮影用のライトも、舞台の照明さえも――
普通の人には何でもない“光”が、彼にとっては頭痛や吐き気を引き起こす引き金となる。
「サングラスがないとしんどい」
彼がそう語るのは、見た目を飾るためではない。
光から身を守る、生活の必需品としての“盾”なのだ。
見た目で決めつけられる“色眼鏡”と、彼の本音
青いレンズのメガネをかけていると、「なんで?」「かっこつけてる?」
そんな無意識の偏見にさらされることも少なくない。
けれど彼は語る。
「色眼鏡で見られることもある。でも、それでもいい。
自分の体は、自分でしか守れないんだから」と。
その言葉には、同じように“見えない不調”を抱えている誰かへのメッセージが込められている。
医療とファッションの境界を越えて
青いサングラスは、かつて“おしゃれ”と捉えられることが多かった。
しかし今、少しずつその“意味”が変わってきている。
医療目的であっても、それがファッション性を失わせる理由にはならない。
安田の姿は、「守ること」と「楽しむこと」が共存できることを体現している。
2020年代以降、色付きメガネの需要は急増している(出典:文春オンライン)
SNSでは「私も似た症状で助かっている」との声も広がっている
「配慮がスタンダードになる時代が来ている」との医師のコメントも紹介されている
広がる認知と小さな希望
SNSでは「理由を知らなかった」「もっと早く知りたかった」という声が増えている。
医療や福祉の現場でも、色付きレンズの必要性が語られ始めた。
青いサングラスの意味に初めて気づいた人が多い
同じ症状を抱える人への情報共有が広がっている
テレビやWEBでも“光過敏”という言葉が使われ始めている
サングラスの見方、変わってきた
昔の認識 | 今の理解 |
---|---|
派手なファッション | 医療的な理由があること |
見た目のこだわり | 日常を守るための道具 |
目立ちたいだけ | 症状と闘う本人の選択 |
第2弾「Trip」はどんなデザイン?テーマは?
安田がデザインを手がけたサングラス「Trip」は、アイウェアブランド「GROOVER」とのコラボ第2弾。
今回のテーマは「好きにして良いんだよ」。
この言葉には、他人の目から自分を解放するやさしさがある。
日差しに映えるクリア素材、クラシカルなべっ甲柄、トップにボリュームのある多角形デザイン――
それらすべてが、彼の“好き”と“守りたい”を同時に表現している。
【『Trip』誕生までの道のりと安田章大の歩み】
[2017年:髄膜腫手術]
↓
[光過敏により青いメガネが日常化]
↓
[GROOVERとの初コラボ(第1弾)]
↓
[第2弾「Trip」発表:「好きにして良いんだよ」]
↓
[抽選販売:5/7〜6/6 → 7/7発売]
見出し | 要点 |
---|---|
① | サングラスは“生活の防具”であり“内面の表現”でもある |
② | 『Trip』は「自由に自分を守る」思想を体現 |
③ | “好き”であることが、自分を救うことに繋がる |
全体の意味 | 外見の奥にある物語が、共感へとつながっている |
どんな人に届けたいのか?本人メッセージの核心
「僕は、今でもサングラスがなきゃしんどいです。
だけど、大事なのは“ファッション”として楽しむことでもあるんです」――
そのメッセージは、自分を守る人すべてに向けられている。
見た目を整えることも、気持ちを整えることも、どちらも「自分を大切にすること」。
そして、こう続く。
「好きなことがあるなら、ただ好きであり続けること。
それが人生を華やかにする“一歩”なんです。」
ファッションを“心の安全地帯”に
服もメガネも、ただ着けるだけのものではない。
それは、自分らしくあるための選択肢だ。
周囲の言葉より、自分の感覚を信じること
似合うかどうかより、心地よいかどうか
それが「楽しく生きる」ということの、本質なのかもしれない
誰かの“好き”を否定しない文化へ
「メガネなんて必要?」という無意識の偏見は、想像以上に人を傷つける。
安田の発信は、そうした偏見に対する「静かな抗議」でもある。
誰かが何かを“好き”でいたい理由には、外から見えない背景がある。
だからこそ、それを受け入れる文化が、今求められている。
SNSで「彼の言葉で救われた」という投稿が続出
同じ疾患を持つファンが「初めて勇気を持てた」と語っている
好きなものを理由に守ることが、社会全体のやさしさにつながる
見出し | 要点 |
---|---|
① | 光過敏という後遺症と共に生きるための工夫 |
② | 自らデザインした「Trip」は思想の延長線 |
③ | サングラスは“盾”であり“旗印”でもある |
本文全体の核 | 自分を肯定する道具としてのファッションが、社会に共感の輪を広げている |
「好きにして良いんだよ」の重さとやさしさ
自分らしくあるためには、時に「隠す」ことも必要だ。
それは逃げでも誤魔化しでもない。むしろ、ひとつの強さだ。
安田章大は、その強さをサングラスというかたちで示した。
そして同時に、「好きでいていい」という自由も忘れなかった。
誰かの偏見や視線に、自分の輪郭を委ねなくていい。
それを選び直す瞬間こそが、“人生が彩られる一歩”なのだろう。