「ゲーム機なしのXboxセット」米国で発売：MSのハード離れ加速
マイクロソフトは最近、ゲームのサブスクリプションサービス「Xbox Game Pass」をアマゾンのストリーミングメディアプレーヤー「Fire TV Stick」に対応させたが、それに続いて今度は「XboxなしのXboxセット」とでも言えるものを米国で発売しました。
このセットには、ホワイトのXboxコントローラー1個、Fire TV Stick 4K1個、そして新規会員向けのGame Pass Ultimateの1カ月無料利用権が含まれています。価格は78.99ドル（約1万2500円）で、Xbox Series S（300ドル）やSeries X（500ドル）と比べればはるかに安価です。
しかし、米アマゾンでは現在、Fire TV Stick 4Kが24ドル、Xboxコントローラーが44ドルで販売されており、合計金額はセット価格より安い68ドルとなります。つまり、「無料」のはずのGame Pass Ultimate利用権1カ月分がついたことで、実際には値段が10ドル高くなっているのです。
Fire TV Stick 4K MAXが届いた！
— ケイ🎮🎥🦖🦸🤖🍴🐱📸 (@keimh08) 2024年7月12日
前使ってたのが古い機種だから買い換え
さっそくXboxアプリをインストールしてゲームパスのクラウドゲーミングを試してみた
これ気軽にXboxゲームやりたい人にはかなりいいんじゃない？
遊ぶハードルがだいぶ下がった感じする#Xbox#GamePass#XboxGamePasspic.twitter.com/ZipuGI08Kq
長期的なコストと疑問点
このセットを購入した後に長くゲームを続けたい場合、最終的なコストは80ドルにはとどまりません。Xbox Game Passに含まれる全タイトルへのアクセスや、Xbox独占ゲームをリリース初日に遊ぶ権利を得るためには、月額20ドルでサブスクを継続する必要があります。1年間支払い続けた時点での合計金額はSeries Sとほぼ同じになります。
ここで生じるのは「これは誰に向けたものか？」という疑問です。主要タイトルを遊ぶために年間320ドルを支払うほど熱心なゲーマーであるのに、Xboxを買わない人などいるでしょうか？すでにXboxを利用している人が、Fire TV Stick経由でGame Passにアクセスして他の場所でプレイできるようにするのは魅力的かもしれませんが、そうした人はもうコントローラーを持っており、Game Passにも加入しているでしょうから、必要なのは24ドルのFire TV Stickのみとなります。
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結論
選択肢が増えるのは素晴らしいことかもしれませんが、ストリーミングを通じたゲーム体験がゲーム機を上回ることは当面ありえません。また、自分でソフトを所有できず永遠に月額料金を支払わなければならないことを考えれば、いくらハードの価格が安く抑えられようとも意味がないでしょう。
それでもこのセットを買いたいのであれば、それはその人の自由ですが、これよりも安いコストでハードを買うことができます。マイクロソフトの「どこでもプレイできるXbox」戦略が功を奏するかどうか、今後の展開を見守りたいと思います。